タクシー運転手の仕事内容を紹介!1日のスケジュールは?
超高齢化社会が進む日本において、今後タクシーの需要は増えていくことが予想されます。当然、タクシー運転手の需要も高まるため、タクシー運転手になりたい人や運転手への転職を考えている人もいるでしょう。
この記事では、タクシー運転手に興味がある人に向けて、具体的な仕事内容や1日のスケジュール、どんな人が向いているのかなどについて、わかりやすく解説していきます。
タクシー運転手の仕事内容
仕事内容は、運転前と運転中、運転後で異なります。実は、運転すること以外にも多くの業務があるため、それぞれの段階で行うべき業務についてご紹介します。
運転前
乗客の安全を守るためには、出発前の車両点検・メンテナンスが重要です。ガソリンの給油や車両に異常がないかどうかなどの確認を行います。タクシーは走行距離が長いため車の状態が悪化しやすいといわれており、点検やメンテナンスは必要不可欠です。また、アルコールチェックを行い、運転手自身が健全な状態で業務できるかどうか、チェックします。
乗客が快適に乗車できるように、清掃や消毒といった作業も欠かせません。車内にゴミが落ちていたり座席に汚れが付いていたりしないように清掃し、車外は洗車しておく必要があります。
清掃後は、ドアノブやシートベルトなど、乗客や運転手が触れる場所を消毒して、清潔を保たなければなりません。運転前の業務は、事故防止やサービス向上につながり、乗客の信頼を得るためにも非常に重要です。
運転中
運転中は、乗客を目的地まで安全に送り届けることが最大のミッションです。乗客が快適に車内で過ごせるように安全運転を心がけ、最適なルートで目的地に到着できるように車を走らせます。
働く地域の地理や、道路が混みやすい時間帯、混みやすい道路などを把握しておくと、最適なルートかつ最短の時間で目的地に到着できるでしょう。そのときどきの状況に応じて、スムーズな運転ができるよう、臨機応変に対応しなければなりません。
また、運転はもちろんのこと、接客も大事なサービスのひとつです。乗客が重たい荷物を持っていたら車への出し入れをサポートしたり、運転中に乗客とコミュニケーションをとったりすることで、乗客の満足度を高められます。
ただ運転するだけでなく、安全性と快適性を確保することが、運転中の業務だといえます。
運転後
運転後は、報告業務や次の乗車に備える作業を行います。走行距離や乗車の記録・売上管理など、記録の管理・報告も仕事のひとつです。忘れ物が見つかった場合の報告も、運転手の仕事になります。
運転後は、運転前と同様に車内外の清掃・消毒をします。多数の乗客を乗せた車内と、長距離を走行した車外を清掃・洗車して、次の乗車に備えることが大切です。ガソリンの給油も、忘れずに行う必要があります。
すべて完了したら、車庫に車を格納して業務終了です。運転後の業務は、次の業務をスムーズに行うための準備だけでなく、会社への報告業務といった、タクシー運転手として責任ある行動が求められます。
タクシー運転手の働き方
勤務形態は昼日勤・夜日勤・隔勤の3パターンがあり、ライフスタイルに合わせて働ける点がタクシー運転手の魅力です。働く時間帯によって、それぞれ特徴が異なります。
ここからは、3つの勤務形態のメリットやデメリット、1日のスケジュール例をご紹介していきましょう。
昼日勤
朝早くから夕方まで働くスタイルを、昼日勤といいます。一般的な会社勤めと同様に、8時間勤務・休憩1時間である場合が多く、1か月間の勤務日数は22~24回ほど です。
ただし、会社によって働く時間や日数は異なります。勤務日数が直接収入に影響する場合があるため、面接時に確認しておくことをおすすめします。
メリット
昼日勤は、規則正しい生活を送れるのがメリットに挙げられます。勤務時間が日中であるため、生活リズムが安定しやすく、健康的な生活を送りやすいです。
夜間にしっかり休息をとれることから、体への負担やストレスも少なく、女性や高齢者にも人気があります。子育て中の人や家族との時間を大切にしたい人にも、おすすめの働き方です。
また、日中にタクシーを利用する乗客は、おもに仕事の移動、病院受診などが目的です。お酒に酔った乗客が少ないため、コミュニケーションをとりやすい点もメリットだといえるでしょう。
デメリット
デメリットとして、ほかの勤務形態よりも収入が低くなりやすいことが挙げられます。日中は、病院受診の送迎など短い距離でのタクシーを利用する人が多いため、売上を伸ばしにくいからです。
また、昼日勤では、深夜割増料金がありません。同じ走行距離であっても、昼日勤は割増にはならず基本運賃のままであるため、夜日勤に比べて売上は少なくなります。
安定的な売上を確保するには、都心などタクシーの需要が高いエリアを把握したり、固定客を見つけたりするのが効果的でしょう。
1日のスケジュール例
朝8時に出勤する場合、営業所で朝礼を行い、自分が乗るタクシーの車両点検をしたら、点呼を受けて8時半に出庫します。12時まで勤務した後は、1時間休憩をとります。
休憩が終わったら13時から15時まで乗車し、続いて、30分間の休憩時間です。15時半に業務を再開した後は17時まで勤務を続け、帰庫します。納金や洗車、報告業務など、運転後にやるべき業務を済ませたら、18時に退社です。
途中で休憩を入れることで、長時間勤務を避けられ、効率よく働けます。ただし、スケジュールは会社によって差があるため、面接時に確認しておきましょう。
夜日勤
夜日勤は、夕方から深夜に乗車する働き方です。名前の通り夜中心の生活になるため、夜型生活が苦痛に感じない人におすすめです。1日約8時間勤務で休憩1時間~1時間半、1か月間の勤務日数は22~24日と、働く時間・日数は昼日勤と大きく変わりません。
メリット
夜日勤の大きなメリットは、深夜帯が割増料金に設定されているため、売上を伸ばしやすいことです。とくに23時~翌2時頃は、公共交通機関を利用できない時間帯であり、飲み会帰りや終電を逃した人で需要が増加するため、売上を上げやすくなります。長距離の移動を求める人が多く、日中に比べて稼働しているタクシーの数が少ないことから、効率よく安定した収入をめざせるのも魅力のひとつでしょう。
また、夕方から出勤すればよいため、朝急いで起きる必要がありません。朝が苦手な人や、通勤ラッシュが苦手な人にとって、朝ゆっくりできることは大きなメリットに感じられるはずです。
また、日中の時間を自由に使えるため、別の仕事をしたり用事を済ませたりできる点も嬉しいポイントだといえます。
デメリット
昼夜逆転の生活になるため、睡眠不足や疲労で体調を崩しやすくなる点がデメリットに挙げられます。また、暗い道を運転しなければならず、道を覚えにくいのも夜日勤の特徴です。転職したてで土地勘を早く身に付けたい人にとっては、デメリットに感じるでしょう。
さらに、深夜の乗客の中には、飲酒している人や飲酒によってトラブルを起こす可能性が高い人がいるため、日中の勤務に比べて危険な状態に巻き込まれるリスクが高くなります。精神的なストレスが溜まりやすくなりますが、適切なストレス管理をすることで、長く働き続けられるでしょう。
1日のスケジュール例
18時半に出社したら、車両の点検などを済ませて点呼を受けて、19時に出庫します。22時半まで勤務した後は、30分間の休憩です。 23時から業務を再開して翌3時まで勤務したら、1時間休憩をとります。4時から5時まで勤務し、帰庫した後は、報告業務や洗車などの業務開始です。
すべての業務が完了した6時に退社となります。タクシーの需要が高まる23時~翌2時に、集中して業務ができるスケジュール例です。
隔勤
隔勤とは、1回おきに長時間勤務を行う勤務形態のことです。早朝から深夜まで働いたら、翌日は休みとなります。 勤務中は、事故防止や運転手の体調管理の観点から、3時間以上の休憩が必要です。大きな都市においては、一般的な働き方となっています。
メリット
1日働いたら翌日は休みになるため、自由な時間が多いのがメリットです。時間の使い方に柔軟性があり、家族との時間を大事にできたり趣味を楽しんだりと、プライベートを充実させられます。1か月間の勤務回数も少ないため、通勤のストレスも減らせるでしょう。
また、効率よく収入が得られる点もメリットです。1回の勤務で多くの乗車をこなすうえ、割増料金が適用される深夜帯にも稼働するため、高収入を目指せます。
デメリット
1回の勤務時間が長く、体への負担が大きい点はデメリットです。休憩時間に仮眠はとれるものの、とくに夜間の運転は、眠気との戦いになる可能性があります。ただし、次の勤務までに時間があるため、体力的なリカバリーは可能です。
慣れてしまえばメリットが多い働き方ですが、働き方に馴染むまでに時間がかかる点は、デメリットだといえるでしょう。
1日のスケジュール例
朝6時半に出勤した場合、車両の点検などを終わらせて点呼を受けたら、7時に出庫します。12時まで勤務し、13時まで休憩です。
13時に業務を再開したら19時まで働き、3時間休息をとります。21時から業務を再開した後は翌2時まで働いて帰庫し、報告業務・洗車などの業務開始です。
すべて完了したら、3時に退社します。退社した日と翌日は休みです。
タクシー運転手はこんな人におすすめ
タクシー運転手は、理想とするライフスタイルや性格などの条件がマッチしていれば、楽しく働き続けられる職業です。どのような人に向いているのか、具体的に解説していきます。
自分のライフスタイルに合わせて働きたい人
勤務のパターンが多様で、希望する働き方を選べるため、自分のライフスタイルに合わせて働きたい人に向いています。勤務する回数を少なくしたいのであれば隔勤、子どもの送迎や趣味の時間を確保したいなら夜日勤にするなど、柔軟な働き方を選択できるのはタクシー運転手ならではの強みです。
自由度が高く、自分のペースで働けるため、ワークライフバランスを重視する人には魅力的な選択肢になるでしょう。
車の運転が好きな人
車の運転が好きな人は適性が高く、非常に向いています。勤務中は常に車を運転することになるため、運転が好きであれば楽しんで働けるはずです。
また、運転が好きな人は、ある程度の運転スキルがあるでしょう。ときには、長時間運転しなければならない場合や狭い道路を走る場合があり、運転スキルがあるほうが有利になります。
普段からドライブや車の運転に慣れている人は、自分の運転スキルを活かしてプロとして活躍できるはずです。
お金を稼ぎたい人
タクシー運転手の仕事は、お金を稼ぎたい人に向いています。会社によりますが、給与体系は月給制 ・歩合制 ・固定給+歩合給 制などさまざまです。
歩合制の場合、効率よく車を回して乗客数を確保したり、タクシーの利用者が多そうなエリアで待機したりと、自分の工夫ひとつで売上を伸ばせます。努力すればするほど収入がアップするため、モチベーションを維持しながらお金を稼げるはずです。
自分で計画を立てて実行し、よくなかった点は改善するなど、前向きに努力できる人は売上を伸ばしやすく、高収入を目指せるでしょう。
コミュニケーション能力がある人
タクシー運転手は、ただ運転することだけが仕事であるように思われがちですが、実は接客業としての側面もあります。目的地の確認や道中での会話、乗降時の対応などがスムーズにできるコミュニケーション能力があることで、乗客の快適な乗車が実現できるからです。
また、むやみに会話を続けるのではなく、乗客の様子を察して静かな環境づくりを意識するなど、相手に配慮できる思いやりも大切だといえます。多方面に気を配れる人は、運転手としての信頼を得られ、固定客を増やせるでしょう。
未経験でも始められる職を探している人
未経験でも挑戦しやすいため、職探し中の人は選択肢に入れることをおすすめします。未経験の採用にも積極的で、採用後の研修制度が充実している会社が多く、経験がなくても安心して転職が可能です。
実際のところ、タクシー会社の多くで、7~8割が未経験からの採用となっています。 転職への不安が大きい人は、研修制度の内容を確認し、充実したサポートが受けられる会社への転職を目指しましょう。
こちらの記事では、タクシー運転手に向いている人について解説しています。向いている人の特徴や、やりがいについても取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
タクシー運転手は、柔軟な働き方が可能で、未経験から始められます。ライフワークバランスを重視しながら働きたいと考える人におすすめです。
メトロ自動車の社員は元ドライバーであり、現場で働く運転手のことを理解しやすいため、無理なく相談しながら働ける環境が整っています。社内研修や、未経験から就職した人に対する資格取得支援など、採用後のサポート体制が充実しており、安心して働けるはずです。
また、乗客の半数以上が当社指名の無線配車であり、営業業績が高く、運転手の売上にダイレクトに影響する点も当社の強みだといえます。タクシー運転手への転職・就職を検討中の人は、ぜひ一度お問い合わせください。